「ピメンタ」
日本人には馴染みのない発音ですね。
ブラジルのポルトガル語では唐辛子や胡椒のことをピメンタということからきています。
日本でも「山椒は小粒でピリリと辛い。」という風刺がありますが、「小粒だけれどもピリッとしっかり仕事はするぜ!」というニュアンスからこの名をこのモデルに冠しました。
そして更に、どうしても昔から自分のモデルにこの名をつけたかった理由があります。
ピメンタ(胡椒)は戦後、日本から移民し、今もたくさんブラジルに住んでいる日系ブラジル人とは縁の深い歴史があります。
おおいなる新天地ブラジルに農業移民として夢と希望を持って何ヶ月もかけ船で渡った日本人たちは、話しとは大きく違う開拓するのもままならないジャングルの孤立した土地に放り込まれました。
巨木の生い茂る水道も電気もないジャングルを人間の手で開拓するのは並大抵のことではなく、疫病のマラリアなどが蔓延したり、医療機関もなく多くの人々が命を失いました。
全滅した村もあったほどだと現地でお話も聞きました。
しかし、日本人は荒れた大地とその気候で当時価値が高く、気候帯の難しい胡椒がその地域でよく育つのを必死で模索し発見しました。
その物語りは多くの文献、小説にも描かれています。
日本の人達はくじけることなくその過酷な環境をみんなで力を合わせて農業を研究し、開拓してピメンタ農場を成功させ命を繋いできました。
嘘をつかない誠実な日本人移民はブラジルの発展におおいに貢献し、現在でもブラジルの人々に大変尊敬され信頼されています。
その日本人のプライド、誠実さや忍耐力、開拓魂、私は同じ日本人として大変尊敬しています。
私がブラジルを大好きな理由もそのひとつです。
ピメンタという言葉は食事中以外でもブラジルのどこにいてもよく耳にするなんともいえないキュートでポップな発音。
この格好をつけてない感じがこれまたこのロッドにもあうかなとも思いました。
(BOMBA DA AGUAより)