2021.11.08
カテゴリー: TULALA TRUITE(ツララトリュテ)
こんにちは。北海道の小川貴恵です。
今日の記事はいつもと少し違う内容かも知れません。
というのも、魚を「狙う」だけではなく、「楽しむ」を考えた釣りをしてきたという釣行記です。最後までお付き合いください。
河川や魚の状況からヤマメイワナ釣りをちょっと休んで久しぶりに大型のブラウントラウトを狙おう!と決めました。
ただいつものように単独釣行ではなく、ヒグマの出没も相次いでいるため久々に主人と一緒に行く事になりました。
そこで久々の「誰かと一緒に釣りをする」というこの釣りを楽しみたい私のアイディアから、「本日の釣行のMVPフィッシュを釣った方にラーメンを奢る」というイベントを勝手に思いつきました。
どちらが釣れても嬉しいし喜びあえるのですが、お互いが長年通ってきたこの河川で主人と釣りをする時は、どうしても真剣勝負になってしまいます。
ポイントを撃つ先攻後攻は、公平かつ正当なジャンケンで決める事にしました。
この河川でのブラウントラウトはキャストがかなり重要。カバーが多くいわゆるピンに撃つ事で釣果が大きく変わります。
ポイントジャンケンに負けるとえぐい精度のキャスト能力を持つ主人になんて逆立ちしても太刀打ち出来ませんし、余程のことがないと後ろから出すことはほぼ不可能。
釣りにハンデなんていうものは存在しないし、なんせ本気の釣りです。
そして何よりMVPフィッシュを逃せば小遣いからラーメンを奢る事になります笑
ロッドは大型トラウト狙いなのでClerus60ML。最終プロトを使わせてもらい、気合いを入れて入渓し釣りあがりました。
その日使用したルアーは5gから12g位のウェイトがメイン。
しばらくフィネスロッドばかり使っていたので8g以上のルアーを扱う事やClerus60MLの感覚を掴むのに少し時間がかかりました。
でも使っていくとロッドが非常に軽く、テイクバックをしっかり入れるとキャストもバシバシ決まり、ルアーアクションが入れやすい。
トゥイッチするのも楽しい。
最初は「この硬いロッドを私が扱えるのだろうか…」と正直心の中思ってしまうほど硬く感じました。
でもそんな事を忘れてしまうほど重ためのシンキングミノーやスプーンが扱いやすかったです。
小型のブラウントラウトが数匹釣れて、ロッドに慣れてきたなと思い始めた頃、川を歩き後ろを振り向くと良型のブラウトラウトを釣り上げている主人を発見。
「ヤバい、このままじゃ負ける…」と焦ります。
その後、2人でサイズは出なくても順調に釣りながら進んで行くと、とうとう本命ポイントに到着。
「絶対魚がいる」とか、「大きい魚がいる」とか、確定するような保証は一切ありませんが、過去の実績を考えると1番確率が高い。
「このポイントは譲れない。」それは主人も私も同じでした。
気合いを入れてジャンケンに挑み、執念でジャンケンを制し雄叫びをあげる私。
ポイントを再度見つめ、ルアーを選択し、倒木、流れのたるみや特徴を見てトレースコースを頭にイメージをして深呼吸をして全集中しキャスト。
キャストが決まりルアーがフォールしてる瞬間、さっきまでのヒットとは違う重さが手に伝わってきて渾身のフッキング。
「トラウトのサイズが大きくなるとフッキングの時にフックが顎を貫通しない事がある。でもこのロッドはフッキングを重視しているからフッキングが決まりやすいよ」
このロッドをプロデュースしている主人が言ってた通りガッチリとフッキングの手ごたえがある。
「コレは決まった!」と確信してロッドに視線をずらすと、あれだけ硬いと思っていたのにティップからベリーにかけて綺麗に曲がる。
フワッと川面に見えた魚体の大きさにハッとしながらも、嬉しさとニヤけが止まらない。
そんな余裕すら持てるほどの安心感でした。
これが、Clerus60MLという大型トラウトに狙いを定めたロッドの完成度なのかと感心。
その後ランディングして改めてしっかりと魚を見ると、美しい見事なブラウントラウト。
思わず主人と喜びのハイタッチをかわし、その日はしっかりとラーメンをご馳走になりました。
柔らかいロッドでのファイトを好む方もおられるとは思いますが、ファイトに安定感を求める方、あとはキビキビとルアー操作を楽しみたいと思う方にはClerus60MLは合うと思います。
小型トラウトを狙う釣りにはオーバーパワーなのでオススメはしません。
50センチ以上のトラウトを狙っている方にオススメです。
大型トラウトを狙う釣りはストイックで私にとっては「修行」という表現になります。
まず「狙う」となると「偶然」とは全く違った釣りになります。
例えばロッドの選択やミノーの大きさからラインの太さに始まり、キャスト、アクション…そのほかその日のコンディションや
あれもこれも…と考えなければならないことが沢山あります。
しかし、それだけ集中し考えて出会う1匹の価値は何にも代え難いです。
そのストイックながらも大型トラウトを狙う釣りを、単独釣行ではない時に同行者と楽しむことや、喜びを分かち合う事も
「釣りの楽しさ。」素敵な事で大事な事だと感じました。
そしてこれから私の住む北海道は冷え込みが厳しくなり、そして雪深くなる。
川を一日中歩いても釣果ゼロが当たり前の釣りの季節が始まります。
そんな身も心も釣果も気温も寒くなる時期でも私は笑顔溢れる釣行をしていきたいと思っています。
どんな時でも釣りは楽しいものだから。
そんな気持ちを大切にしていきたいですね。
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