2025.12.08
カテゴリー: Monstruo(モンストロ)

ロマンメイドが、この一本に託したもの。
CONCEPT.D80XXH ―
2021年の春。久しぶりに同船した琵琶湖で、ピーターが静かに、しかし真っ直ぐな熱量で語ったあの言葉が、このロッドの原点になりました。
「僕の中で、どうしても“マザーリミテッドじゃないと釣れない理由”があるんです」
十数年、300gという異常な世界で魚と対峙し続けたアングラーだけが掴んだ確信。
その核心に触れた時、ロマンメイドとして「これは自分たちの役割だ」と直感しました。
“マザーリミテッドでなければ届かない領域を、TULALAの技術で再現する”
言葉にすれば簡単ですが、それはロッドの“コピー”ではなく、“哲学の継承”という極めて難しい挑戦でした。
だからこそ、僕は迷いなく言いました。「やりましょう。ピーターの“方程式”を形にしよう」
そこから始まったのが、TULALA × ロマンメイドによるCONCEPT.D80XXHの開発です。

ロマンメイドが託した基準は一つ。300gのルアーでバスフィッシングを成立させる竿であること。
ジャイアントベイトを投げられるロッドはたくさんあります。しかし300gのルアーで完璧に釣りを成立させれるレベル”で扱えるロッドとなると一気に数が減ります。
巨大な魚の動き、300gという質量、水を切り裂くライン抵抗、そして “喰わせる距離”。
それら全てを理解したうえで設計図を引かないと、どこかに破綻が生まれます。
“ジャイアントベイトの方程式”を理解している人間でなければ、辿り着けない領域です。
ピーターはその世界を最も深く知っているアングラーの一人でした。
だからこそ、こちらとしても中途半端な仕事はできません。
ブランクの復元速度、ハリと粘りタイムラグ、数°の角度で変わるキャストの反発ポイント。
湖上で一緒に投げ込みながら、「ここじゃない」「今の角度は違う」「あと少し粘らせてから戻したい」そんな細部のこだわりを、何十回・何百回と擦り合わせていきました。

マザーリミテッド”を原型にしながら、別物に仕上げた理由誤解してほしくないのは、これはマザーリミテッドの“代役”でも“距離を縮めた互換品”でもないということ。
マザーリミテッドはロマンメイドの誇りであり、ピーター自身が最も大切にしてきた一本。
その魂を理解してくれたうえで、“別の答え”を求めてきたからこそ、CONCEPT.D80XXH は新しい価値を持ったロッドになりました。
25〜30mという射程距離。
コンパクトキャストで300gをフルに反発で飛ばす設計。
意のままに動く操作性。
筋肉ではなくロッドの瞬発力で掛けられるフッキング。
曲げた瞬間に“暴れさせない”追従性。
これらは全て、マザーで何年もバケモノ級の魚を獲り続けた人間にしか辿り着けない数値です。
ロマンメイドは、その経験値を“ロッドという設計図”に翻訳する役割を担っただけ。ピーターの経験 × ロマンメイドの哲学 × TULALAの技術。この三つが揃わなければ、CONCEPT.D80XXH は存在しません。
最後のテストの時、ピーターがあの魚を釣り上げ言った一言を僕は忘れません。
「これ以上いじらなくていいです。ここがゴールです」

ロマンメイドとしても、全く同じ感覚を持った瞬間でした。
これは、“釣るためのロッド”であり、“経験値をさらに引き上げてくれるジャイアントベイトを本気で使う人間にしか分からない世界があります。
その世界の中で求められる要素をひとつ残らず拾い上げ、一本に詰め込んだロッド。CONCEPT.D80XXH はピーターのジャイアント哲学の証であり、ロマンメイドとして胸を張って送り出せる完成形です。
このロッドがアングラー人生の思い出となる魚と出会う瞬間に寄り添ってくれたなら、ロマンメイドとしてこれ以上の喜びはありません。

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