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” モレーナ” はアマゾンで褐色のレディという意。奥アマゾンではインディヘナの混血が多く、アジア的かつエキゾチックな女性が多い。DNA的にも日本人に近く、親近感を強く抱いてしまう。 近寄るとシナモンの香りがすると言われ、アマゾンの男たちはこのモレーナという言葉にめっぽう弱い。奥地の村に行くと、時折、目を見張るようなモレーナの美少女がいる。水浴びをし、頭からアマゾンの河に飛び込む姿は アマゾンの女神を連想させる。横では河イルカがジャンプし、ツクナレが跳ね、オウムがペアになって飛んでいく。ツララの澄んだブラウンのブランクカラーとあいまって、このメインシリーズの末っ子はモレーナがぴったりだと思いました。

柔よく剛を制す。それを、最も体感できる怪魚ロッドがいよいよ登場です。アマゾンや世界の淡水域で使用するのは大きいルアーばかりではありません。1oz前後からなるバスの標準ルアーサイズを実は一番多用します。また、アキュラシーと手返しを重視し、ベイトのバスタックルを使用するのです。このため多くのバサーが世界の淡水怪魚に憧れるという、一面もあります。 日本にはたくさんのベイトバスタックルがあります。しかし、自分が求めるロッドレングスは存在しませんでした。すべて中古ロッドを切り張りし、改造して使ってきましたが、完璧な理想にはなかなか近付きませんでした。しかも、ミディアムアクションで、大魚に安心感のあるものなど到底ありませんでした。元々がバス用だったのでそこまでの粘りのある強いブランクスがなかったのです。改造したバスロッドを小型種ピーコックなど中小物用と割り切って使用していましたが、ビッグピーコック” ツクナレ・アスー” に挑む時などには使用できませんでした。ですから、一から創るしかなかったのです。このロッドを世に送り出すにあたり、日本のルアーマンの常識とは逸脱した短さであるため、段階を踏まねばなりませんでした。アベントゥーラ、ピメンタ共に、日本以外でも、台湾、シンガポール、マレーシアをはじめ、諸外国でも人気があるようで、トーマンやバラマンディで高評価を頂いているのは大変喜ばしいことです。やっとこの限界的スーパーショートロッドを販売できることについて感無量です。これも、アベントゥーラ、ピメンタを御購入頂いた皆様のおかげです。ロッドに対する常識を破壊するためにアマゾンフィッシングに挑戦し続け、ショートロッド布教活動に心血を注いできた甲斐がありました。

ミディアムクラスのロッドだと小物用という、イメージを持たれる方もおられると思いますが、モレーナは違います。ツララブランクスによりビッグピーコックにも十分使えるトルクと頑丈さを持っています。しかも、とにかく驚くほど軽いバランスセッティング、一日中激しくアクションし 続けても疲れ知らず。バスルアークラスのトップウォータープラグをアクションさせるのに、三機種の中で最も適しています。

私の長年の経験に基づいた、理想の軽くてしなやかなロッドを体感して下さい。ジャークベイトやトップウォータープラグをアクションさせるのが楽しくて仕方がなくなってくるのを保証致します。

アマゾンでよく売られているルアーロッドの標準は M の 5.3 フィートです。ここからもわかるように最も適しているのがこの長さであるといえます。自分もかなりテストしてきましたが、テストを重ねキャスト性能を考えると、この中低弾性のブランクバランスではこの長さが、限界に短くできる長さでした。

私のスタイルは、ビックピーコックではボートでの” 近距離戦” を特に好みます。アメリカンや他国のフィッシャーマンより、ボートポジションを若干近付けるスタイルです。意外に居付き系のコブ付き記録クラスはそのボートポジションで逃げることはありません。大物はかけるより、かけた後のほうが難しい。ロングディスタンスで逃がした大物は数えきれません。ビッグフィッシュは障害物にタイトに依存していることが多いので、魚とのディスタンスが近いほうがバイト時の制御のきかないビッグフィッシュを障害物から少しでも引き離すのに有利なのです。実際、多くの記録級ビッグフィッシュをこの手にしてきました。私の設計したロッドは全て、ロングキャストよりもアキュラシー、ルアーを軽快にアクションワークさせ続けることに特化しています。モレーナ 53 は、実戦で積み上げた理論に基づいた、絶対の自信を持って送り出す、軽快なミディアムクラスの軽量ハイパワーウルトラショートロッドです。

意外に思うかもしれませんが、ビッグピーコック用ビッグスイッシャーでもこのロッドを使用します。何故ならティップ〜ベリー間の張力、弾力を必要とするので、硬い竿ではペラの助走から繋がる本当に生きたペラの炸裂音は出しにくい。しかも、一回の音色も重要ですが、更に連続して安定した音を出せるかどうか、引き続けることができるか?というのが最も重要。7ft 前後の日本のバスロッドの番手では長いので、どうしてもサイドロングジャーク的になってしまい、かなり腰や腕に負担がかかり非常に難しいテクニックとなるのです。ですが、このロッドを使えばアンダーに振り下ろすショートジャーク的な動作が容易かつ軽い力で扱うことができ、誰でもより簡単にビッグスイッシャーをマスターできます。現地ではスイッシャーはエリスと呼ばれ、ネグロ河奥地のビッグピーコックの聖地バルセロスの現地のマエストレ・ジ・エリスと呼ばれる名手達ほど、柔らかく短い竿を使用します。その名手にも今回のアマゾン遠征ではモレーナ 53 はかなりの評判でお墨付きをもらっています。

モレーナは、日本のトッププラッガーシーンにも最もお勧めしたい一本でもあります。個人的には、 今まで日本のシーンでの使い方はあまり提言してこなかったのですが、今回は是非お薦めしたいのです。オールドタックルにこだわる気持ちも、以前自分もそうだったのでわかるのですが、1 オンス前後のトッププラグを多用されるオールドプラッガーの方々に、現代の最も物理的理論の理想に近づけられているセッティングを試して頂きたいのです。意のままに軽い力で、ルアーが生きたように動くのを体感して頂けるはずです。コスメもオールド調のマイルドなものなので違和感なく使用できると思います。

コスメやロッドバランスは基本アベントゥーラ、ピメンタの流れを汲む設計とし、重心バランスを 追求しています。もちろん、ブランクスは中低弾性カーボンの厚巻きなので、手にとって一振りしただけでも薄いカーボンとは違う安心感があり、実際に強いです。しかし、この柔らかい竿で怪魚と呼ばれる魚達の圧倒的なパワーを受け止めるには、更に竿全体のトルクを使用しなければならない為、スロー寄りのレギュラーテーパーとなっています。このロッドは高負荷がかかると想像以上に、リールシート手前のバットエンドからしなやかに曲がります。予想以上にバットから曲がりますが、魚の負荷に負けているのではないので、ご安心下さい。逆に言うと、このようなスーパーショートレングスのロッドは全体で曲がらなければ大物に対応できないのです。更に、しなるバットを最大限活かすためガイドセッティングはエンドガイドが極限までリールシート側に近づけられていて、世界の怪魚と安心して闘える仕様になっています。 怪魚ロッドの、硬くて強くて長いという漠然としたイメージを破壊してくれる一本となってくれるでしょう。

(BOMBA DA AGUAより)

モレーナ53 -スペック-

長さ
5'3ft
重さ
125g
テーパー
レギュラー
ライン(MAX)
PE6号 / フロロ・ナイロン - 20lb
キャストウェイト
5~45g
PRICE
39,800円(税抜)/42,984円(税込)