



大型クランクをダイナミックに、小粒クランクを心地よく巻ける一竿。
クランキングロッドの本質は、クランクベイトが奏でる振動を拾い、次の振動へ小気味よく繋げてリズムを創り出すこと。TULALA Bringout 70Mは、小さなクランクベイトを心地よく巻くためのグラスティップと、サイズの大きなクランクでも疲れることなく巻き続けられるバット設計を両立させた、バーサタイルなクランキングロッドです。
クランクベイトを”泳がせる”ロッドの役割
クランクベイトは、リップが水を噛むことでしっかりとしたアクションを生み出します。クランキングロッドの役割は、その水噛みに最大限追従し、ルアーが次の方向へ向く際に同じペースで反発することで、確実に泳がせること。
しかし従来の設計には課題がありました。大型バスを想定したロッドで小粒クランク(ノーネームクランク1/0サイズなど)を使う場合、硬すぎ・強すぎて振動を拾うのがやっと。一方、大型クランクに対応させて柔らかいグラスブランクスを太くする方法では、小型クランクの動きは良くても振動がロッド中盤で殺されてしまうのです。
コンポジット設計の進化形
このジレンマを解消するため、古くからカーボンバット×グラスティップのコンポジットロッドが制作されてきました。しかし、ティップとバットの移行が極端なものが好まれる傾向が強く、使用ライン強度が固定されていた時代は、ルアーを変える際にタックルごと変えるのが主流でした。ルアーチェンジによるパワー負荷の変化に自然対応できる設計は、あまり必要とされなかったのです。
ライン強度が向上し、PEラインなどアングラー側の選択肢が増えた現代。Bringout 70Mのナチュラルシフト設計は、ルアーアクションの快適さをより発揮できると考えています。
| Model | Bring out 70M WooDream × TULALA by RomanMade |
|---|---|
| Code | LTXF-700MC-GC |
| Action | - |
| Length (ft) | 7'0" |
| Folded Length (cm) | 180 |
| Rear Grip Length (cm) | 27 |
| Rod Wt. (g) | 145 |
| Mono Line (lb ,MAX) | 20 |
| PE (# ,MAX) | - |
| Cast Wt. (g) | 1/4~1oz(7~28g) |
| Price (¥ ,税別) | 72,000 |
ひらめきが繋ぎ、紡がれた唯一無二。
従来のタックル開発の枠に収まらない、ツララの懐(ふところ)の深さが生んだロッドが「ブリングアウト」だ。数々のロッドを生み出しているツララの工房。そこを訪れたロマンメイド代表・武山俊則氏が、何気なく手に取った1本のプロトロッドから、この物語は始まる。
「巻きモノ用のプロトロッドでした。独自性があり、当時の時点でも十分すぎるほど完成度は高かった。ただ、触った瞬間に“まだ伸びる”と感じたんです」。
武山さんの脳裏に浮かんだのは、ウッドクランクの名匠ウッドリーム代表・塩澤信之氏だった。
「元のロッドも、良い意味でおかしかった。ウッド製クランクを前提にしているのに、妙にシャキっとしている。これは…塩澤さんを巻き込んだら、とんでもない領域に行くな、と直感しました」。
実釣で明らかになったのは、特異な感度だった。アタリを取るだけではない。バスの追尾、湖流の微細な変化、ルアーの姿勢 それらすべてが、明確な情報として手元に伝わってくる。
さらに特筆すべきは、クランクベイトとの関係性だ。グラスロッドのように動きを誇張し過ぎることもなく、かといって殺してしまうわけでもない。クランク本来の動きを、丸ごと引き出す。
「ティップが波打って、クランクが踊る感覚ですね」。
この感触をさらに突き詰めるため、武山氏は塩澤に協力を仰いだ。
一方で武山氏は、琵琶湖のモンスタークラスを見据えたルアー&タックルを長年開発してきたアングラーでもある。想定するのは、決して夢物語ではない現実的なビッグバス。
想定3キロクラスであればフロロ20ポンド、小型クランクやトップウォーターではナイロン14ポンドが必要、という明確な基準がある。
その条件下で巻きモノロッドを考えたとき、グラスロッドは最適解ではなかった。とはいえビッグバス対応のグラスではオーバースペックになり、クランクの動きを引き出せない。場合によっては泳ぎそのものを破綻させてしまう。
「そこでグラスコンポジットにして、バットパワーを底上げしました。その結果、巻きモノだけでなくトップウォーターにも高い適性を持つロッドになりました。ロングレングスなのでトレースコースを描きやすく、遠投性能も高い。ストロークを生かしたフッキングも決まります」。
そして最後に、こう付け加える。
「この“クランクが自由に泳ぐ感覚”は、他に代えがたい。正直、使ってみないと分からない。でも確実に、今までにない領域に足を踏み入れたロッドです」。
※写真はプロトモデルを含みます。