2021.06.23
カテゴリー: Staccato(スタッカート) / スタッフレポート / ストローセッティング
福岡のぴーやまです!
さて、前回の続きの磯メバル用ロングロッドの話になります。
まずメバルとはどんな魚なのか?
主なベイトとしてはアミエビ、ヨコエビ、メガロパ等のマイクロベイトや,
エビ、カニ等の甲殻類、ゴカイ等の多毛類、イカナゴ、カタクチイワシ等の魚類まで多岐にわたります。
よく漁港の常夜灯下でメバルが水面でパチャパチャとライズしているのを見たことがある方も多いと思います。
これは上記のベイトを追ってライズしているわけですが、
捕食の仕方を見るに中層ないしボトムから一気に上昇して表層のベイトを捕食し一気に元の定位置まで帰っていく、
いわゆるヒット&アウェイな捕食方法をとります。
真っ暗闇の広大な磯場でも上記の営みが行われており、漁港とは違い水中には岩や海藻があるので
それらのストラクチャーに身を隠しながら射程範囲に入ったベイトを捕食しております。
しかも漁港にいるメバルと比較して大型をストックしている傾向が強いです。
25cm~28cmがアベレージでメバルとしては良いサイズと言えますが、
海の魚全体でみれば大したサイズではないかもしれません。
しかしメバルという魚は体高と幅のある魚体を使って一気に根に潜るスプリンタータイプで、
油断しているとロッドが伸されたり根に潜られたり、思わぬ敗北を味わう羽目になります。
そんなまさか⁉とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、
人工的に作られた足場の良い堤防と違って自然が生み出した様々な形の磯ですので、
思うような体制で構えることができなかったり、高さが足りなかったり、足場が悪いことが多く、
踏ん張れないことも相まって劣勢に立たされる場合もあります。
過酷な状況でのファイトでもこちらが優位になるように強く長いロッドが必要になるのです。
そんなこんなで磯で釣りをしていると、もっと沖に飛ばしたい…もう一歩前に出たい…
手前にあるシモリが邪魔だ…もっと表層を…もっと深くを…など、色々な問題が出てきます。
また魚を掛けてから岩や海藻などの根に潜られないように、なるべく表層をキープして寄せる必要があります。
これらの問題に対し、ロングロッドであればキャスト時のリリースポイントが高いためよく飛び、
自ら前に出ずともロッドを前に出して安全に釣りができ、高さを保つことで手前のシモリをかわせます。
またフルキャスト先でもロッドを立てて表層をキープでき、
足場が高くてもロッドを下げれば足元まできっちり巻くことができます。
ファイト時には、カーブポイントの頂点が高いことにより、
ゴロタ等の足場が低い磯でも根に潜られることなく寄せることが可能です。
また、急な魚の突っ込みにもロッドの長さの分パワーを吸収し、バレや身切れを防ぐ狙いもあります。
さらに風が強ければラインが風に引っ張られて着水したルアーが表層を滑りますが、
瞬時にティップを水中に刺すことにより糸ふけの暴れを抑えることができます。
高い波でもロッドを立てて波をかわしルアーが波にさらわれることも最小限に抑えることが可能です。
ストローガイドセッティングのトラブルレスと強風時の余計な糸ふけを抑えられることも相まって、
これら一連のロッド操作がとてもし易く感じます。
ロングロッドとストローガイドセッティングの組み合わせで特に驚いたのが、
軽いシンキングペンシルのような巻き抵抗の少ないルアーを多用した場合です。
このようなルアーを使用すると、ラインがスプールにフカフカに巻かれバックラッシュすることがありますが、
小口径他連結ガイドの恩恵か、適度にテンションが掛かって巻かれることによりバックラッシュが激減しました。
リールの性能もあるかもしれませんが、ロングロッドとストローガイドのトラブルレス性能には驚くばかりです。
ガイド間のたわみも少ないため、ロングロッドの割に感度も上々です。
現時点でロッド重量は160g前後と長さの割に軽い仕上がりで、ツララロッドらしい良く曲がって丈夫な印象です。
初期のプロトなのにコスメもやたらとカッコイイのも高ポイントですね。笑
あえて欠点を上げるとするならば…
ストローガイドモデル特有のガイドの数が多いことに加えてガイドサイズも小さいため、ラインを通すのが大変です。笑
現在、地元のエキスパートの方にも助言をいただきながら、
色んなルアータイプでより使い易く、夢のサイズを獲れるロッドになるようしっかりテストを進めております。
まだまだ気になるところはたくさんありますので、課題をひとつひとつクリアしながら良いロッドに仕上がるよう頑張ります。
尺メバル、35cm、40cm。。。目標は大きく見据えていざという時のために戦え最高の一匹を手中にできるように。
ツララらしくそんな夢を叶えるロッドを目指しております。
ご期待ください。
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