2023.11.02
カテゴリー: Baritono(バリトーノ)
こんにちは。バリクラフト 山先 亮一です。
前回の記事ではバリトーノ87のコンセプトと仕様を書かせて頂きましたが、今回から細部をフューチャーしながらお話させて頂きます。
今回は「ブランク特性について」
名前の通りバリトーノ87という事で、バリトーノ93を始めとするしなやかながらもトルクフルなブランク特性を有しています。
カーボンマテリアルは中低弾性。
この中低弾性という素材を簡単に言うと、プライ数を重ねて肉厚にする事で反発を産み出しています。
高弾性は反発力に優れている為、プライ数を少なくし、軽く作る事が可能ですが、どちらの素材も一長一短があります。
それを書くと長くなるので、バリトーノ87に採用した中低弾性カーボンブランクのお話だけをします。
スペックのキャストウエイト10g〜90gをご覧になられると、とんでもない剛竿を連想してしまいますが、表記とは裏腹にしなやかな部類に入ると思います。
なぜそうしたかというと、河川での釣りは一括りに出来ない程多様だからです。
例えば使用ルアーにしても、10g以下の小型プラグからビッグベイトまでを幅広く使用します。
小型プラグを中心にブランクを作ると流れでの大型シーバスにやられてしまいますが、逆にビッグベイトを中心にブランクを作ると小型プラグのフックが持ちません。
そこで小型プラグのフックを6番に下限を決め、可能な限りビッグベイトも扱えるブランクを目指して調整しました。
最後の段階で3オンスのプラグをキャストする際、ブランクが最大限に曲がってから復元し始める瞬間の遅れと、6番フックにある程度負荷を掛けても伸びにくいという良い落とし所、まさにバランスを突き詰めました。
小さいプラグ〜ビッグベイトまでそつなくこなす
それがバリトーノ87のブランクに求めたこだわりです。