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2023.08.10

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【STAFF】4ピーススピニングロッド「ルーツS68ML」について by岡林 弘樹

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スタッフの岡林弘樹です!

2023年、いよいよ発売となったパックロッドシリーズ「ルーツ」。ウルトラライトなモデルである「S56UL」「C60UL」は、初回分が完売となり、既に多くのアングラーの手に渡って活躍してくれております。本当にありがとうございます!
 

 
そんなルーツシリーズですが、表題のとおり続編が控えております。先に発売されているウルトラライトモデルとは毛色の変わった、ミディアムライト6フィート8インチスピニング「S68ML」ミディアムヘビー6フィート9インチベイト「C69MH」の2モデルとなります。名前だけ聞くと、なんとも便利なスペックではないかと想像頂けるかと思いますが、まさにその通りな2本に仕上がっております!
 

今回は、僕がメインテストを手掛けたモデル「ルーツS68ML」についてお話させて頂こうかと思います!
 
 
 

「RoutesS68ML」
Action:RF
Length (ft) :6’8″
Folded Length (cm): 54
Rear Grip Length (cm):30.5
Mono Line (lb ,MAX) :10lb
PE (# ,MAX) :#1.2
Cast Wt. (g) :3~21

 
 
元々は、東南アジアの水路で狙う小型スネークヘッドをイメージし発案。旅をもっと楽しくするマルチスピニングを目標に、国内外「PE0.8~1号で狙える魚」にフォーカスを当て開発がスタートしました。国内では、ブラックバス、中~小規模河川のシーバスゲーム、チニング、1kgまでのロックフィッシュゲーム、など、オカッパリで狙える人気者達を十分に相手することができます。ボートでは、シーバスのミノーゲームやロックフィッシュ、40gまでのジグを使うサワラ、小型青物(2kg程度まで)ゲームにも対応。旅先で「何を釣るか分からない」ゆえに、国内で考えうるひと通りのゲームにて使用、強度テストを行ってきました。
 



 

MLクラス表記のスピニングロッドですが、ティップはML、バットはMクラスといったイメージ。バスロッドで言えば、間を取って「MML」という表記にされそうな具合です。旅でのヘビーデューティも考慮しての若干のパワーアップですが、あくまでもPE1号が細く感じない程度のパワー帯となっています。
 

 
6フィート8インチというレングスは、オカッパリで釣りをする時の操作性、遠投性の確保を考慮しつつ、かつ4ピースでの仕舞寸法が55cm以下になるようにと設定されました。ボートフィッシングでの取り回しが邪魔にならない長さも意識しています。
 

 
リアグリップは、例えばブラックバスのフィネスな操作においてもアクションの妨げならない長さに設計。(※リールシート中央より約30.5cm)
かつ、脇に挟んでのファイトもギリギリ可能な長さとなっています。
 


 
ブランクは、10gを切るルアーへの操作性を考慮し、ティップピースを若干だけソフトに。約3gほどであるフライテクスシリーズのシンキングペンシル「トパーズ45S」を扱える下限にしています。上限は21g程度と思って頂ければと思います。しかし正直な話、アンダーからの軽いキャストを行うブレードジギングなどでは40g程のジグであれば問題なく使用可能です。
 

 
持った感じは、ツララらしいクラシカルな印象を受けると思います。機内持ち込み可能な仕舞54cmという携帯性、ミノーやバイブレーションなどのプラッキングとワームにおけるボトム操作を両立させ、小さい魚から大きい魚までファイトをしっかり楽しむことが出来るロッドに仕上がりました。
 
リールは各社2500番がベスト。巻き取り量を上げたい場合はシマノC3000XGを使う場合もあります。ラインはPEライン0.8~1号が最適です。釣りによっては0.6号を使う場合もありますが、その場合は若干ドラグを緩め気味にしてあげてください。リーダーは普段12~20lbを使用。歯の鋭い魚には25lbを入れたりしますが、その場合はキャスティングというよりはバーチカルでの釣りとなります。モノフィラはフロロであれば6lb、ナイロンは8lbあたりがベストな使用感です。
 
 
 
 
 
最後に、この一本が欲しいと思うに至った背景をお話させて頂こうかと思います。
僕のルアーフィッシングのルーツは、1990年代後半から2000年代初頭のバスフィッシングにあります。バスロッドにおいて6フィート前半がスタンダードな長さだった時代から、6フィート後半もはや7フィートといった長いバスロッドが主流になり始めた時代でした。2005年頃、高校生だった当時に愛用していたのは例に漏れず6フィート後半のミディアムライトスピニング。フラッグシップではない、高校生でも手に入る価格帯のものでした。
 
当時はそのスピニングロッドで、ブラックバスを始めとした海川全てのフィールドで釣りをしてきました。そして、待ちに待った休日が来たのならばもう、1秒も無駄にしたくありません。薄暗い早朝、自転車で最寄りのバスフィールドに向かいます。しかし、我慢できない僕は途中の海沿いでチヌを狙い時間を浪費してしまいます。日がすっかり登った頃、辿り着いたバスフィールドでは暑かろうが寒かろうが一日中ブラックバスと遊んでもらいます。日が暮れてきたら、帰り道にシーバスを釣ろうか、あるいはカサゴを釣って帰ろうか、と薄暗いあぜ道で思いを馳せていました。
 
育った場所が恵まれていたこともあり、一日で色んな魚種を相手にすることが出来ました。けど、皆さんだってきっと、多分こんな感じだったはず。
 
その時から「6フィート後半MLスピニング」の汎用性を体感していたのですが、それが確信に至ったのは、やはり前職サラリーマンをしながらの海外釣行でした。
荷物やコストが限られる海外釣行で、メインターゲットの準備を粗末にせずにいかにサブターゲットの準備を充実させられるか。3タックルで海外釣行に行くとして、例えばアジア諸国へトーマンを狙いに行くのに、ヘビーなタックルを2セット用意した場合、入れられるタックルは残り1セット。そうなると、こういった「強めのスピニングロッド」は大変重宝します。そして、パックロッドであることがマストなのです。アジアに持って行けば、ハロワンや他の小型スネークヘッド、カスープ(ハンパラ)やマシール系の魚、ナマズやコイ科の魚を餌で狙うなど、魚種稼ぎには抜群の働きをしてくれます。MLが「強いと感じる釣り」「弱いと感じる釣り」合わせると、とんでもなく幅広い釣りに対応することが可能になり、それが旅先では特に役立つ要因となるのです。
 
仕事が忙しくて釣りの時間を多く取れないサラリーマンアングラーには、休日や出張の合間に水辺に行けたのであれば、その時間を釣りにあててほしい。という願いも込められています。その為の4ピースでもあります。車やキャリーケースに忍ばせることが出来る4ピースロッドの価値は、出張族のサラリーマンとして長年勤めてきた僕自身、とても理解しています。
そして、たとえ未知のエリアだとしても、魚が棲んでいるエリアさえあればその魚にアジャストできる汎用性が「ルーツS68ML」には備わっています。
 

 
釣りが出来る時間を無駄にしないロッド「ルーツS68ML」。オールラウンドという言葉で表現するには勿体無いくらい、多方面の魚種へハイパフォーマンスに対応します。最後に、何が言いたかったかというと…やはり最終的には「このロッドを持った人に魚をいっぱい釣ってほしい」ということに尽きます。僕も皆さんと同じく、何歳になっても魚釣りが楽しくてしょうがないのです。なので、道具を通じて少しでもそれを共有出来ればいいなと思っております。
 
今のところ「ルーツS68ML」は2023年末発売を目標に計画が進行しています。
この一本を手にしたアングラーに、思い出に残る魚との出会いが果たせることを祈っています。
 
 
 

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